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執筆者の写真青桃

市川と言えば・・・

市川海老蔵さんのご長男勧玄くんが2歳にしてマスコミの囲み取材デビューをされました。 流石は歌舞伎界のプリンス、生まれながらのスターですね。それにしてもあの知名度、売れない小説家にとっては喉から手が出るほど羨ましい限りで…(^^;)。 とは言え一挙手一投足を逐一監視、報道されたんじゃ~たまったもんではない。これじゃおちおち鼻糞ほじほじも出来ゃしない。梨園に生まれし者の定めとあきらめるよりほかないんだろう。超セレブかプライバシーどっちを選ぶ?と聞かれたら、青桃は迷わずのんびり鼻糞ほじほじする自由の方を選ぶなぁ。

ところで、青桃にとって市川と言えば、実は海老蔵さんではなく雷蔵さま(*^_^*)。 市川雷蔵さまとは、戦後の映画全盛期を彩った銀幕の貴公子。あの勝新太郎と双璧をなす大映きってのドル箱スター、押しも押されもせぬ人気はあるいは勝新太郎をもしのぐほど。詳しいプロフィールはウィキっていただいた方が確かかと…(^^;)。破れかぶれな勝新太郎とは相反し、雷蔵さまは知的でクール。端正なマスクに洗練された身のこなしはまさしく正統派二枚目。時代劇から現代劇まで華麗に演じ分ける変幻自在っぷりはロバート・デ・ニーロもまっつぁお!雷蔵さまの魅力は容姿や演技ばかりにあらず。 生真面目で清廉なお人柄が「若親分シリーズ」「陸軍中野学校シリーズ」の役作りにも滲み出ている。 不遇な生い立ちが彼の背中の演技に色濃く表れている「眠狂四郎シリーズ」「ある殺しやシリーズ」。ニヒルな物腰、振り向き様のはち切れんばかりの緊張感、内に秘めたる情熱が一気にほとばしる瞬間がた~ま~らん。 一方で世話物時代劇なんかで見せる愛嬌のある笑顔やコミカルな仕草。白浪物や股旅物での健気な躍動感、軟派な男の色気。 「雪之丞変化(ゆきのじょうへんげ)」での艶やかな女形…もう青桃はうっとりめろめろなんです。美しいと言う形容詞がしっくり馴染む、やや時代がかった言い回しではあるが千両役者と称するに相応しい昭和の大スター、それが市川雷蔵さまなのであります。 惜しむらくは直腸癌のため37歳で夭逝されたこと。ご存命であれば87歳のおじいちゃんですけど…(^^;)。 「なんでそんな昔の人のファンなん?」なんてよく訊かれれる。 たしかに福山雅治さんや西島秀俊さんなど今を時めく俳優はあまたあれど、彼らにだって所詮は映像でしか会わないわけだし(しかもこちらから一方的に)。だったら今も昔も大した違いはない。 それに我々のいるこの空間は途切れることのない延々たる広がりであるのと同様、時間も永遠に無限のつなりなんです。だったら今ここで雷蔵さまを想ったとしても、否、想えばこそ目の前に存在するも同じなんです。しかも永遠に若く美しい勇姿のままで。 こんなこと言ってるから“火星人”って呼ばれるんやろなぁ。それはさておき、たまには古き良き昭和の香りに浸ってみるのも乙なもの。普段とは違った地平が見えてくるかも。


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