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執筆者の写真青桃

今この瞬間を精一杯生き抜く

川島なお美さんが胆管癌でお亡くなりになりました。青桃の周りでもここ一、二年の内に若くして癌で亡くなった人が…

青桃の恩人ともいえる先輩が胃癌の為45歳で、組合員さんが前立腺癌の為47歳で、インディペンデント映画を撮っていた友人が膵臓癌の為42歳で、叔父が肺癌の為66歳で亡くなりました。医学が進んだといわれる現代でも癌はやはり死に至る病であることをつくづく思い知らされます。

この間癌で闘病中の親戚のあめんぼ兄さんがこんな言葉を教えてくれた。

「まだこない未来にあこがれて、とりこし苦労をしたり、過ぎ去った日の影を追って悔いていれば、刈り取られた葦(あし)のように痩(や)せしぼむ。過ぎ去った日のことは悔いず、まだこない未来にはあこがれず、とりこし苦労をせず、現在を大切にふみしめてゆけば、身も心も健やかになる。過去は追ってはならない、未来は待ってはならない。ただ現在の一瞬だけを、強く生きねばならない。

今日すべきことは明日に延ばさず、確かにしていくことこそ、よい一日を生きる道である。」(仏教伝道協会編『仏教聖典』)これは仏陀の訓(おしえ)なんだそうだが、病を得たことでその真意が実感として腹に落ちたのだそうな。

今のこの瞬間与えられたこの生を完全燃焼させていれば、必要以上に不安に駆られたり気が滅入ったりせずに平穏に過ごせるのだそうで。確かに…懐古や後悔したところで今更どうしようもない。期待や先憂したところでこの先どうなるかなんてわからない。過去や未来にとらわれて今をおろそかにするよりも、今この瞬間を精一杯生き抜く方がどんなにか充実した人生になろうか。

今日という生を日々紡いでいくことで人生というタペストリーが織り成されていく。あめんぼ兄さんにはあめんぼ兄さんのタペストリーが、青桃には青桃のタペストリーがある。今日はどんな糸を紡ごうか。


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